探偵社の歴史

現在の日本には少なからず存在する調査業、即ち探偵社や興信所の業者の類ですが、こうした探偵社や興信所は日本において一体どのように成り立ったのでしょうか。

そしてその役割はどういったものになっているのでしょうか。

ここでは探偵社や興信所の役割、そしてその職業倫理について見ていくことにします。

日本における近代産業としての探偵興信所業のルーツは明治時代に遡ります。

明治維新を経て、当時の日本では産業が振興し、同時に株式会社や証券取引所等の取引も活発化しました。

その結果「信用調査」が産業発展の為に大変重要となってきました。

1892年に大阪で開設されたのが日本における最初の興信所であるとされています。

これが日銀と大阪地区の銀行等の出資によって創設された「商業興信所」です。

また同年東京にも同じような役割を持つ「商工社」が設立されました。

そしてそれ以来、現在に至っており、日本でも既に約120年を超える歴史を持っていることになります。

この探偵社の日本におけるルーツを見てわかるように、本来探偵業はこうした信用、信用調査と大きく関わっています。

それは今も昔も変わる事が無く、現在は寧ろ情報化社会の進展において、その役割が一層重要になっています。

現在のこうした情報化社会における経済取引に関して、それに係わる被害の予防等の面において、探偵業は経済の発展に寄与していると言えます。

またそれだけではなく、探偵業は家庭内のトラブルや家出人の捜索、それに犯罪の未然防止等に資することが非常に多いため、探偵業は非常に社会にとっても、国家や庶民の経済活動にとっても、はたまた国民の暮らしにとっても有益な業種であると言えます。

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極めて高い「秘密性」

皆さんにも大体の想像がつくでしょうが、同時に探偵業は企業の機密や個人情報にも深く関わっています。

探偵業という職業のそうした特性から、探偵業には極めて高い「秘密性」が求められ、当然ながら探偵業に従事する人の一人一人にもそうした高い倫理感が求められています。

ちなみに探偵及び探偵社が求められる高い倫理性についても法律で定められています。

先に紹介した探偵業法には、その第9条に探偵業務の実施に関する規定が定められています。

それを見ると探偵業者は、当該探偵業務に係る調査の結果が犯罪行為、違法な差別的取扱い、その他の違法な行為の為に用いられることを知ったときは、当該探偵業務を行ってはならないとされています。

さらに探偵業務を探偵業者以外の者に委託することも禁止されています。

これには嘗て依頼者がある人物を誘拐する目的でその人物の身辺調査を探偵社に依頼し、その結果その人物の行動範囲や行動パターンが知られた結果、依頼者がその人物の誘拐に及んだことがありました。

この場合探偵社は依頼者の目的を知らなかったとはいえ、結果的に依頼者による犯罪行為に手を貸したことになってしまっています。

そうしたことを取り締まる条文です。

また、探偵業法の第10条では秘密保持の規定が、同じく第11条では使用人その他の従業者の名簿を備え付けると共に、彼らに教育を行う義務も課されています。

先に紹介したように探偵業は個人の秘密等に関わる極めてデリケートな職業だと言えます。

従って関連の法律による管理、監督と、探偵業に従事する人間の高い職業倫理が求められるのです。